インテリア計画の中でも後回しにされやすい、照明選び。しかし、明かりで光と影をコントロールすることは、快適な空間づくりのためには重要な要素です。適切な照明計画を行なうために、照明の基礎を確認しておきましょう。
照度とは、光を受ける面1㎡に対して、電球などの光源から何本の光の矢(光束)が届いているかを計る物差しです。文字通り、どれだけ対象物を「照らしている」かを表す指標であり、机の上や部屋などの明るさを示すのに利用されます。照度の単位は、ルクス (lx) が多く用いられています。

色温度とは、光源の色の違いを数値化したもので、単位はケルビン(K)で表されます。色温度が高いほど青っぽい色となり、逆に色温度が低いほど赤っぽい色となります。この色温度の違いにより、電球やランプの出す色が違って見えるのです。
一般的に、蛍光灯のように色温度が高いものはクールな雰囲気を表現することができ、白熱電球のように色温度が低いほど暖かく落ち着いた雰囲気を出すことができるとされています。ちなみに5000K程度の色温度を人は自然な色と認識するようです。

お店で飾られている洋服を見たときと、実際に着て外に出たときで、服の色が違って見えることがあります。これは、店舗の照明の色が、洋服そのものの色に影響を与えているためです。
このように光による物の色の変化を演色性といいます。評価する指標としては、平均演色評価数(Ra)が用いられます。100Raを基準として、100に近い程「演色性が高い」という表現をしますが、演色性が低いランプが性能が悪いランプではありません。空間の用途や状況に応じて、適切に選びましょう。